夏の夕べは縁日
ゆかた 花火 金魚すくい…
心に残る豊かな日本の情緒
心を込めたモノづくり
人の歴史はモノをこしらえてきた歴史です。
今はモノがあふれて、すぐにゴミになってしまう、
これは一見豊かに見えますが実際は違います。
しっかり心を込めてこしらえたモノは、
そう簡単にはゴミに出来ないものです。
今の世の中で作られるほとんどのモノは
単なる機能を提供するにすぎません。
それぞれの機能を終わればゴミとなります。
それはスポーツ選手も同じです。
日本人は昔から良いものをこしらえてきました。
自然や風景までしっかり心のぬくもりを作ってきて、
各所に名人といわれる人がたくさんいました。
今は、自分でこしらえなくても
販売機にお金を入れさえすれば食べ物が出てきます。
世の中は消費の回転の速さを優先し、
学校や資格、試験制度ばかりが優先され、
こつこつ物を作る人が敬遠されてきています。
私も和装小物と出会い四十三年ぐらいになりますが
まだまだ十分ではありません。
モノづくりに取り組んできたことの自負はありますが、
私一人の力だけでなく織元、染めや、
仕入先の多くの仕事人たちの
心のこもったモノづくりの支えがあればこそです。
モノづくりの消滅、また質の低下は
他のモノづくりに大きく影響します。
今、現状は決して予断できません。
この先大丈夫かと心配になります。
しっかり[つくる]ことは、
生活や文化の基本ですし、業界を維持するのに
大切なことと考えています。
株式会社 山崎
山崎 邦晃